「2022年度 JAFSA 海外教育フェア参加奨励金」を受け、タイ・バンコクで開催されたAPAIE 2023に参加することができた。この報告書では、私の経験を共有し、情報を提供することを目的としている。
私は大学勤務4年目となり、所属する国際交流センターの国際教育交流の推進に貢献するため、今大会に参加することを決めた。ワークショップに参加し、ブースを視察し、世界中から参加した人々と面談を行うことにより、世界の国際教育交流に関する情報収集や意見交換を行う事ができた。
私はこれまで、このような大規模なイベントに参加したことがなかったため、当初はとても不安だったが、これまでに経験したことも見たこともない世界をとても楽しみにしていた。大学とJAFSAからのサポートを受けて、全力で取り組みたいと思い、事前の3ヵ月間の英語集中講座、大会での他大学との面談の設定、参加セッションの確認を行った。その際に事前に配布されたアプリ(APAIE 2023 Bangkok)を使用することでこれらの準備を簡単に行えたことには感動した。また、出発前に同じJAFSAの奨励費を受給するメンバーと連絡先を共有するだけでなく、出発日や宿泊先、準備の進め方についても情報交換できた為、とても心強く感じた。
バンコクに到着した当日、JAFSA主催で早稲田大学アカデミックソリューション株式会社と森興産株式会社が企画・協賛する情報交換会に参加。食事をしながら他の参加者とお互いの仕事内容や抱える問題について話し合うことができ、同時に問題解決のヒントも得ることができた。また名刺を交換し、別の機会により詳しく話を聞きたいと思う参加者も多く、帰国後も継続的に交流を続けたいと思う。このような情報交換会はとても有意義なものであると感じた。
大会期間中は、主に2つの成果を得る事ができた。
第一に、短期英語研修に関する情報を収集。本学の今後の国際交流の拡大に向け、世界から集まった大学関係者と面談したが、彼らの主なターゲットは1年以上のプログラムに参加する非正規学生および学位取得を目指す正規学生の確保であり、短期研修を現時点で実施している大学は少数であった。しかし、いくつかの大学は「コロナ前は行っていたがここ数年は休止しており、今後の再開を検討している」とのことで、これらの大学には、帰国後に資料や情報の提供を依頼した。
第二に、セッションに参加することにより、世界の国際教育交流の動向を把握できたことである。セッションは日にちや時間帯によってテーマが異なり、世界からあつまったスピーカーによる現状や将来の展望等、非常に興味深い内容ばかりであった。特に「持続可能なASEAN域内バーチャル交流プログラムの戦略的実施」のセッションでは、ASEANでのVE/COILの戦略的概念化とその実践についての洞察を得ることができた。また、コロナ後の高等教育機関の国際化戦略においてVE/COILを開発することの重要性を学んだ。
参加したすべてのセッションでは必ず質疑応答の時間があり時間が足りないぐらい、参加者が積極的に質問をする様子にとても刺激を受けた。
事前の情報交換会を含め、4日間という短い期間であったが、参加の目的としていた国内外の大学関係者とのネットワーク構築は可能な限り達成できたと考えている。大会を通じ、多くの方々と出会い、新しい世界を知ることができた。
会場で出会ったすべての参加者はとてもフレンドリーでオープンな雰囲気で迎えてくれ、また東京からバンコクに向かう機中で大会に参加する他の大学の方と出会い、早速名刺を交換し、お互いの仕事について話すこともできた。
大会期間中には、数多くのブースを回り、担当の方と話す機会があった。彼らとは仕事についてだけでなく、自分自身の家族やそれぞれの国についての話にも及び、また、食事を取る際にも他の参加者の方から声をかけられ、楽しい時間を過ごすことができた。このように出会いを通じて、自分自身の視野が大きく拡大したと感じている。
こういった環境で国際教育交流を促進させたいという思いを共通する方々と会話ができることは、とても貴重な経験となった。
この大会に参加したことで、海外の教育や交流に関する新しい情報や、異なる文化や考え方に触れることができ、大変有意義な時間を過ごすことができたと思っている。今後もこのような機会を活用することにより、自らの成長を目指していきたいと思う。
報告者:名古屋経済大学/国際交流センター
ブティ グアン
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