報告:第1回オンライン初任者研修 「基礎から学ぶ国際教育交流」(2020年7月1日・2日 @Zoom)

第一部講義の様子

第二部講義の様子
開催データ
第1回オンライン初任者研修「基礎から学ぶ国際教育交流」 |
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日時:2020年7月1日(水)・2日(木) オンライン @Zoom 参加者:20名/18団体会員大学 |
講 師:(講義順、敬称略)
谷口 紀仁
(名古屋大学 国際教育交流センター 教育交流部門 教育発達科学研究科担当 講師)
秋庭 裕子
(一橋大学 経営管理研究科 講師)
奈良田 和哉
(亜細亜大学 国際連携部 インターナショナルセンター)
新見 有紀子
(東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター 講師)
研修内容:
第1日目 7月1日(水)
アイスブレーキング(自己紹介など)
第一部 「国際教育交流の基礎概論」 (谷口 紀仁)
第二部 「国際教育交流業務内容の紹介」 (秋庭裕子)
質疑応答、まとめ(講師陣)
第2日目 7月2日(木)
第三部 「派遣留学プログラムの運営」(奈良田 和哉)
第四部 「留学生アドバイジング」 (新見 有紀子)
質疑応答、まとめ(講師陣)
参加者:20名/18団体会員大学
(参加者所属機関50音順)
愛知淑徳大学、大阪経済法科大学、関西大学、高知大学、國學院大學 昭和女子大学、成城大学、清泉女子大学、創価大学 高崎経済大学、中京大学、東京女子大学、東洋大学 東洋英和女学院大学、名古屋外国語大学、文京学院大学、三重大学、武庫川女子大学 |
参加報告
報告者:大野 純子(愛知淑徳大学)
概要:
国際教育交流の業務の基礎知識やノウハウを学ぶことのできる本研修は、今年度はコロナ禍の影響でZoomによる初のオンライン開催となり、午前中のみで2日間に渡り実施された。講師陣・参加者・運営側とも、初めてで様々な戸惑いもあったが、チャット機能を用いた講師への質問と応答、ブレイクアウトルーム機能を用いたグループワークなど、対面と比べても遜色ない内容で、様々な大学の方々との経験交流ができ、研修目的は概ね達成されたと感じた。
詳細:
1.「国際教育交流の基礎概論」(1日目)
国際教育交流の基盤知識として、留学生数の世界的推移、日本人の海外留学状況、外国人留学生受入状況、日本の留学政策、近年のグローバル人材育成プログラムの概要等について、非常に効率的に教授いただいた。グループワークでは、「コロナ禍で大学の国際教育交流がどう変化するか」について4名ずつのブレイクアウトルームで議論し、全体セッションで発表するなど、対面研修に近い形で行うことができた。今後のオンライン化への期待と共に懸案事項についても、研修参加者の多くが共通認識をもっていることが明らかになり、今後、懸案事項を解決するグッドプラクティスが何らかの形で共有されることに期待したい。
2. 「国際教育交流業務内容の紹介」(1日目)
講師が長年従事されてきた実際の業務内容について、実例を挙げてわかりやすく説明くださり、国際教育交流業務の重層性・多様性、関係機関の多さ、組織・体制の在り方、ネットワーキングの方法などについて、総合的に理解することができた。ここでも4名ずつのグループワークが行われ、各自が業務で具体的に困っていることを共有し合ったが、コロナ禍で先行きの見えない不安や不確実性に、それぞれの立場で困惑している状況が浮き彫りになった。
3. 「派遣留学プログラムの運営」(2日目)
亜細亜大学で実施している多様な留学プログラムとその実務に関する情報(広報、募集業務、事前・事後研修、評価制度等)、キャリア人材育成、危機管理など、業務に直接役立つ情報が盛り沢山だった。実践的な講義内容だったため、研修参加者からも多くの質問が出されていた。留学を単に「楽しかった」経験に終始させないために、事後研修として、振り返り・自己評価、キャリア設計等、キャリアセンターと連携して実施されていることには感銘を受けた。
4. 「留学生アドバイジング」(2日目)
事前に講義ビデオを視聴し、留学生の状況、アドバイジングの基本姿勢やスキル、留学生理解の枠組み等について学んだ後、研修当日は4名ずつのグループワークを2回行い、留学生対応で課題になっていることを共有し、解決策を話し合った。各大学の様々な取り組みを聞くことができ、今後の実践に役立てられる内容も多くあった。
本研修を通じて、これまで近視眼的に日々の業務に対峙していたことに気付かされ、俯瞰的に全体像を把握し、その中の自分の業務の位置づけを再確認することができた。また、他大学の職員の方々も、日常業務の中で多くの共通する課題に直面し、様々な取り組みを実施していることがわかり、共感できる点も多く、ネットワークの重要性を再認識した。今回はオンラインだったため、Zoomでつながっている時間外に他の研修参加者とコミュニケーションを取ることが難しかったのは残念であった。しかしながら、逆にオンラインの強みを活かして、今後他大学の関係者と効率的にコミュニケーションを取れる形を模索していけたらと思う。

第三部講義の様子

第四部講義の様子

オンラインで総勢20名にご参加いただきました!